「先生、まだ“秋”(冬じゃないよね)?」という声も聞かれるほど、朝から肌寒い日もあります。そんなときは体が温まる鬼遊びが一番です。園庭にひょうたんの形のラインを引くや否や、「わーっ、先生、これ何?」と興味深く寄ってくる4歳きりんぐみさん。・・・説明すると「ふん、ふん。」と、ルールを飲み込めた様子。 最初、保育者が鬼役に興じていると「私が鬼、やりたい。」と意思表示をしてきた者同士でじゃんけん(勝敗は、保育者が仲立ちです。)をして遊びました。 遊ぶ中で、捕まえられるぎりぎりの限界ースリルを味わったり、ただただひたすら逃げ回るのを楽しんだり、徹底的に鬼に触られないような距離感を保ったり、時には鬼に引っ張り出されて泣いてしまったりする子どもの姿も見られました。 「はぁはぁ」と肩で息をするほどになると「タイム!」と周りに知らせ、緩急を自分で設定し、時には水分補給もしながら懸命な時間を過ごしました。 数日後のこと、線を引いてやると、自分たちで遊びを進めていく中、新ルールになりました。それは、前回最後まで一人勝ち残るやり方で行っていたのが、変形し、鬼としてタッチしたらその子と入れ代わりに中に入れるというものでした。 体を使って遊ぶ時間は、身も心も思い切り開放できる心地いい場だけではなく、考えていることを他者にわかってもらえるように言葉や手ぶりを使いながら思いを自分なりに表現する体験の場にもなっています。
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